旅行先での外国語学習

2才児をもつパパである僕は、この秋に遅めの夏休みをとって、

妻の実家に1週間帰省した。

 

普通に考えれば、旅行は外国語学習の大敵だ。

非日常はなんとかして確立した日々の学習習慣を壊し、

せっかく蓄積した単語や文法事項を忘却の彼方へと追いやる。

 

それを防ぎたければ、旅行先に3DSやら任天堂switchを持っていって

「あんたせっかく旅行にきたのに!」

と叱られる子供のように、

何処へ行くにも洋書、単語帳をかかえて行って、

子供の面倒もろくに見ず、外国語学習に没頭するしかない。

 

とはいえ、ぼくにその選択肢はなかった。

だって妻の実家だよ。無理だよ。

 

ただ、僕の強みは、普段から「確立した学習習慣」たるものがないことなので、

そのへんは実はなんともなかった。

 

そもそも子育てしながら毎日1時間のまとまった時間を

集中して外国語学習に捧げるなんて非現実的だ。

ひとむかし前ならまだしも、

現代の父親たちがそれをやったら、妻たちから総スカンを食らう。

 

「まとまった時間は最大10分、最低30秒」

が合言葉だ。

 

というわけで、30秒で資料を取り出し、外国語をながめ、

すぐにしまう、という早業を、

小用を足すために便座にすわる(このへんも現代的パパ)時間内に行うためには、

必然、スマホに頼ることになる。

 

僕のスマホには英和・和英辞典、仏和辞典、中和・和中辞典のアプリが入っていて、

洋書はKindleで読むことにしているし、

英検の前には単語アプリ「マジタン」と「mikan」を駆使していた。

どれもデジタルに慣れてさえいれば、料金はごくごく普通で、

辞書アプリはだいたい1冊3000円と紙と変わらないし、

単語アプリは数百円だったりサブスクだったり、

Kindleにいたってはアプリだけなら無料、

本の内容もサンプルだけなら無料で、

ハリーポッターがダーズリー一家に迫害されているシーンくらいは

全然読み切れたはず。

 

というわけで、この辺のアイテムを普段どおりに使って、

トイレタイム、子供の昼寝タイムなどにチラチラ外国語にふれることで、

今回の旅行の「外国語ゼロ」も「役立たずの夫」の烙印も無事回避した。

 

ちなみに、蛇足だけど、

義母は韓国語をあやつり、義姉は中国語を操るという

実はなかなかに国際的な妻の実家だが、

みんな見た目には全然わからず、

「外国語能力ってほんとに見た目に反映されないなあ」

と思った。そりゃそうだよな。