多読のための基礎のはなし

最近、1年ほど前からこそこそ始めていた中国語の多読にいよいよ取り組もうかな、と思いはじめている。

 

中国語のふりがなであり「ピンイン」を表示できるというKindle端末を3ヶ月悩んだ挙げ句に購入した。

 

英語は多読をベースに英検1級を受験する下地を整えた。フランス語の多読も、ぼちぼち続けている。

 

僕は多読をメインとして外国語を学習するのが好きだけど、実は、この段階まで来るのが結構たいへんなのだ。

 

ある程度「読み飛ばしていいよ」と言われても、なんにもわからない状態ではそれも不可能。

 

まずその外国語の文字の区別がつかなきゃならない。加えてなんとなくでいいから、どう発音するかもわかっていいたほうがいい。

 

ここまでいくのに必要なのは、最低限初級文法と基本単語2000語くらいに「馴染んできたかな」という感覚。

 

「そんなもんで外国語の小説が読めるか」と思われるかもしれないが、そこは邦訳を読んでから挑戦するのである程度大丈夫。

 

いま僕は中国語の多読教材として、「指輪物語」シリーズの「ホビットの冒険」という児童書を読んでいるんだけど、

 

さらに、その映画のトレーラーも見ることで、さらにイメージをふくらませる、という技を思いついた。

 

35歳 子持ち フルタイム勤務 の身としては、映画を見る時間なんて贅沢すぎて確保できない。

 

2時間もまとまって時間が取れるなら、美容院も行きたい、ゆっくり風呂に入りたい、いやまず外国語やりたい。

 

まあもともと映画は見ないで、予告編だけをはしごして楽しむという趣味もあったことから、

 

なかなかどうして、捗った。

 

日本人にとって、外国語といえば英語、という人が多いのではと思うが、中学、高校で程々に勉強した人は、

 

児童小説なら邦訳→原書の手順を踏めば、難なく楽しめる人が多いのではないか。

 

それは学校英語で知らずに基礎が身についているからにほかならない。第二外国語として勉強したフランス語もそこそこスムーズだった。

 

中国語をゼロから独学で初めて思い至ったのはそこで、ひとつは「学校英語ありがとう」で、もうひとつは

 

「この辺まで勉強すれば、多読が楽しめるのね」ということがわかったということ。

 

今後の外国語学習に役だてばいいな、と思ったのと、皆さんと共有することで、少しでもお役に立てれば、といったところ。

俺流「多読」

「知らない単語は読み飛ばす」

「辞書はひかない」

「子供向けの本からはじめる」

 

などなど、で有名な「多読」による外国語学習は

賛否両論が多いところだと思うけれども、

僕は結構好きなので、

僕流の「多読」に関して書く。

 

僕は

「知らない単語を読み飛ばすのは不安だけど、

辞書を引くのは面倒だし

子供向けの本は興味ない」

というタイプなのだけど、

「楽して外国語ができるようになりたい」

という思いも強いので、以下のような方法を編み出した

(もちろん複数の先人の知恵をお借りして)。

 

その方法とは

①邦訳を1回読む

②原書を何回も流し読みする

というもの。

 

これにより

「なんとなく内容を知っている小説を

何回も読むことで徐々に単語や構文がわかってくる」

状況が作り出せるのだ。

 

なお、アマゾンKindleを使うと、

辞書を引きたくなってもポップアップ辞書が使えるので

なんとも手間いらず。

 

ハリーポッターなら英語のみならず

何ヵ国語にも翻訳されているので、

一粒で何度もおいしい。

 

とはいえ中国語のハリーポッターは日本のアマゾンでは電子書籍が見当たらない。

ロードオブザリングはあった。

外国語を継続するためのドーピングの話

「さあ、外国語をやるぞ」

と思ってつまずく一番の原因は、

興味が失われることでも、自信が持てないことでもない。

体力が続かないことだ、と僕は思っている。

 

その中でも最も多いパターンが「急ぎすぎてしまうこと」。

 

そりゃあ誰だって、早くネイティブみたいにペラペラになりたい。

そのためにすることだって、ある程度わかっている。

つまり、たくさん単語を覚えたり、文章を読んだり、書いたり、

聞いたり、話したりすればいい。

 

国語学習の方法論には「目安は600時間」とか

「1日1時間の学習を継続」とか、

具体的な数字まで載っている。

 

「よっしゃやってやろうじゃん!」

と意気込んで3時間やる。

 

ぼくの場合はこのへんで目と肩がバンバンに張って

使い物にならなくなり、

次の日の仕事にも影響を及ぼす。こりゃ続かん。

 

ということで、一番大事なのは体調管理だ。

 

上のような無理を「しない!」と決めてもやってしまうのは人の常。

なので、ちょっとくらい無理がかかっても元気でいられる体調管理が必要。

 

体調管理はあれやこれやで複合的なものだけど、

今回はツイッターでも共有したアロマオイルとハーブティーを紹介する。

 

使うものは3種類。

カモミールティー、ラベンダーオイル、ハッカ油。

 

寝る前にカモミールティーを1杯。これで眠りの効率が上がる。

これはスーパーのお茶コーナーに売っている。

 

ラベンダーオイルはネット通販で買う。

ティッシュに数滴垂らして寝室に置く。これも睡眠の質が上がる。

ついでにうちの2歳の娘がよく眠る。自由時間が増える。

 

そして日中の勉強のときはハッカ油(ドラッグストアで買う)

をこれまたティッシュに数滴垂らす。

これによってシャキッとして勉強の効率が上がる。

 

ちなみにラベンダーのかわりにイランイランでもいいし、

カモミールティーのかわりにホットミルクでもいいらしいけど、

使ったことはない。歯磨きが面倒というのもある。

ハッカ油よりローズマリーのほうが好みならそれでもいい。

 

最後に、「もっと頭がよかったらいいのに」と思っている同士には

DHAのサプリを勧める。

これを飲んでいると、妻の話を聞きながら、娘の話をきき、

テレビの内容を理解する、という芸当ができる。

飲むのをサボるとどれかがおざなりになる。

僕は小林製薬のサプリを愛用している。

ドラッグストアにいつでも置いているので。

 

あくまで個人の感想だけれども。

 

外国語をやるための時間を捻出する

外国語は時間がかかる、というのが通説だ。

一般的には最低1日1時間、3年間続けると、

そこそこ使いこなせるようになってくる、というのが

目安になるんじゃないかと思う。

 

その1日1時間の学習時間を捻出するための方法として

スマホを使い倒す

②家事や仕事の時短を研究する

 

というのを僕はやってきたので、

ちょっとだけ紹介したい。

 

①の「スマホを使い倒す」 について

買い物は基本、スマホのネットショッピング

スーパーもネットスーパー

大好きだった本屋もいかずアマゾン・キンドルオンリー

ゆうちょダイレクトなどのサービスを活用

 

つまるところ、

スマホでできることは全てスマホで」

という姿勢で生きることで、

移動時間、待ち時間が一気に短縮される。

 

もちろん、アプリの便利機能を使いこなせればなお良い。

どれもこれも、特別なスキルが必要なものはなく、

「アプリの使い方」とか「メニュー」ボタンをポチポチして

遊んでいればなんとなく身につくものばかりなので、

積極的にスマホをいじっている。

 

②の「家事や仕事の時短を研究する」について

 

一番の基本は

「やらない」もしくは「まとめてやる」

をテーマにそれぞれのタスクを組み立てること。

なので、なにかを始める前は、かならず立ち止まって

頭の中で段取りを決めるのが結局は効率的だ。

 

また、「卵焼き 時短」とか「歯磨き 時短」などで

細かく検索して、

ひとつひとつ時短スキルをつけるのも結構有効だったりする。

 

最近はそういったことも動画で紹介してくださる人が増えたし、

インスタグラムなどのSNSでも情報収集が簡単なので、

使わない手はない。

 

最後に、もし経済的な事情や家族の理解が得られるのなら、

「ルンバ」「ヘルシオ」「食洗機」「洗濯乾燥機」

は購入して損はないと聞いている。

ぼくはこの中でルンバと洗濯乾燥機を持っているが、

この2つは本当に最高だ。

 

ヘルシオと食洗機は、諸々の事情があってまだ試していないので、

他のブログやらなにやらを参照のこと。

「外国語学習者」というお気に入りの肩書

ロシア語同時通訳者の米原万里さんが翻訳された

「わたしの外国語学習法」という本は、

当時16カ国語を自在に操るハンガリーの同時通訳者「ロンブ・カトー」さんの著書で、

ぼくがとっても好きな本だし、とっても影響を受けた本。

 

学習法という点でももちろんそうなんだけど、

なにより影響を受けたのがアイデンティティというんだから、

その影響力は甚大だったなといま改めて思う。

 

著者のことをどう呼ぶかは、

「外国語の達人」

「外国語学習の天才」

「凄腕の同時通訳者」

「レジェンド」

などなどいくらでも思いつくが、

そんな彼女が自分のことを、読者を含めて

「外国語学習者」

と呼んでいるのが最高だった。

 

誰でも名乗れる。

すぐ名乗れる。

(なのに漢字が6文字もあってかっこいい!)

 

ということで、インターネット上で自分のことを名乗るときはこれを使わせていただくことにした。勝手に。

 

「ポリグロット志望」でも「外国語好き」でも「趣味:外国語」でもいいけど、

それよりいちばんしっくり来て、何よりかっこいいと感じてしまったんだから

もうしょうがない。

 

ということで、僕のネット上の肩書はこれに決まった。

 

国語学習者と名乗ってツイッターで様々つれづれとつぶやかせていただくのは、

なかなかに自由で心地よい。

何より序列がなさそう。

みんな、外国語を学んでれば、一緒だよ!というかんじもいいじゃないか。

 

ロンブ・カトーさんのように16カ国語堪能じゃなくても、

きのうはじめてNHKの外国語番組をみたとしても、

「読むのはまあまあできるけど、話すのはちょっと・・・」という人でも、

英語でもフランス語でも中国語でも韓国語でも何語でも、

「外国語学習者」にはかわりない、というこの平等感!

 

とても気に入っているので、同じ肩書のひとがいたらとてもうれしいなあ、

と思う、そんなおすすめの肩書。「外国語学習者」。

 

ちなみに、僕は外国語学習者の中でも非常に緩めの部類に入ると思われ、

ロンブ・カトーさんは「最低1日1時間」くらいは外国語を習得するのに

必要な学習時間だろうと目安を挙げられているけれども、

正直そんな時間も根気もないので、

勉強時間はその日によって大変、偏る。

 

いや、むしろ1日の外国語学習時間が0時間でも心は「外国語学習者」でいることを

誇りに思っている。

そして今日も0時には寝て7時まで寝る。

ポケモンの夢とかみる。

国語学習に、睡眠と息抜きはとても大切なので(これは本当だと思う)。

日常に潜む外国語

妻の実家での1週間、スマホを使った外国語学習法を駆使していた僕だが、

そのほかにも心がけていたことがあった。

 

それが「日常に潜む外国語」の捜索、発見である。

 

スマホは便利だ、スマホは素晴らしい。

おかげで独身の頃は2時間本屋に入り浸っていた僕が、

電子書籍に鞍替えすることで全く不足感を感じないし、

振込も通帳の内容確認も全部スマホでちょちょいのちょい。

あいた時間で家族との時間も楽しめる、スマホバンザイ。

 

とはいえ、妻の実家である。

妻は僕と同世代なので、僕と同様にデジタルの利便性に侵された思考をしているが、

義父母はそうはいかない。

「一人娘の夫が暇さえあればスマホばかりみている」

というのはどうにも具合が悪い。

ちょっぴりためらっちゃう。

 

だから、スマホがなくても外国語を楽しめる方法を紹介する。

というのも簡単で、あたりをぐるりと見渡せば、

あら不思議、ひとつふたつの外国語は簡単に見つかるのだ。

 

いま目の前にあるSONYの電化製品のコードには

" MADE IN MALAYSIA "の文字とともに

中文やぼくの知らない外国語の文字が踊っている。

そこで、読めば「マレーシア」とわかっても、

空じゃ書けないな、ということで、" MALAYSIA "の綴りを覚えることにする。

 

義両親と義姉と姪とともに宿泊したホテルには、

「宿泊約款」

という、となりにお硬い英文が書かれた絶好のおもちゃがあったし、

ホテルによっては聖書がおいてあったり、

温泉の「入浴案内」は4ヶ国語くらいで書かれていたりする。

 

そういうのをひたすらながめた。

 

あとは、何気なく使っているタオルにデザインとして書かれた外国語とか。

道行く人のTシャツの文字とか。

日本は普通に住むなら外国語なんか全無視で問題ないのに、

相当外国語が氾濫している国なのだ。

 

そういう日常の外国語は、とくに旅行先にかぎらず、

普通の毎日でもすぐに見つけられる。

カレンダーの曜日が英語だったり、

お菓子の箱にフランス語が書いてあったり、

それがあまりにも簡単な文、単語だったら、

そこから「独り言外国語」が始まる。

 

ぼくの最近のお気に入りは、おしゃれなデパートに貼ってある掲示物のフランス語。

それから、子供の輸入雑貨をネットで購入したときの数カ国語で書かれた説明書。

前者は会計の列に並んでいるときに読むから時間制限があってハラハラするし、

後者は逆に図と一緒にじっくり読めて楽しい。

 

「自分って外国語好きなんだな」

と思える瞬間でもあり、結構うれしい。

旅行先での外国語学習

2才児をもつパパである僕は、この秋に遅めの夏休みをとって、

妻の実家に1週間帰省した。

 

普通に考えれば、旅行は外国語学習の大敵だ。

非日常はなんとかして確立した日々の学習習慣を壊し、

せっかく蓄積した単語や文法事項を忘却の彼方へと追いやる。

 

それを防ぎたければ、旅行先に3DSやら任天堂switchを持っていって

「あんたせっかく旅行にきたのに!」

と叱られる子供のように、

何処へ行くにも洋書、単語帳をかかえて行って、

子供の面倒もろくに見ず、外国語学習に没頭するしかない。

 

とはいえ、ぼくにその選択肢はなかった。

だって妻の実家だよ。無理だよ。

 

ただ、僕の強みは、普段から「確立した学習習慣」たるものがないことなので、

そのへんは実はなんともなかった。

 

そもそも子育てしながら毎日1時間のまとまった時間を

集中して外国語学習に捧げるなんて非現実的だ。

ひとむかし前ならまだしも、

現代の父親たちがそれをやったら、妻たちから総スカンを食らう。

 

「まとまった時間は最大10分、最低30秒」

が合言葉だ。

 

というわけで、30秒で資料を取り出し、外国語をながめ、

すぐにしまう、という早業を、

小用を足すために便座にすわる(このへんも現代的パパ)時間内に行うためには、

必然、スマホに頼ることになる。

 

僕のスマホには英和・和英辞典、仏和辞典、中和・和中辞典のアプリが入っていて、

洋書はKindleで読むことにしているし、

英検の前には単語アプリ「マジタン」と「mikan」を駆使していた。

どれもデジタルに慣れてさえいれば、料金はごくごく普通で、

辞書アプリはだいたい1冊3000円と紙と変わらないし、

単語アプリは数百円だったりサブスクだったり、

Kindleにいたってはアプリだけなら無料、

本の内容もサンプルだけなら無料で、

ハリーポッターがダーズリー一家に迫害されているシーンくらいは

全然読み切れたはず。

 

というわけで、この辺のアイテムを普段どおりに使って、

トイレタイム、子供の昼寝タイムなどにチラチラ外国語にふれることで、

今回の旅行の「外国語ゼロ」も「役立たずの夫」の烙印も無事回避した。

 

ちなみに、蛇足だけど、

義母は韓国語をあやつり、義姉は中国語を操るという

実はなかなかに国際的な妻の実家だが、

みんな見た目には全然わからず、

「外国語能力ってほんとに見た目に反映されないなあ」

と思った。そりゃそうだよな。